書架改修工事ほか

家庭大工お助け隊ブログ

NPO法人八王子共生社会推進会議(通称:もやい)の依頼を受け、市内散田町に所在する事務所の書架の改修工事を行いました。

工事名 ;書架改修工事ほか
依頼主 ;NPO法人八王子共生社会推進会議
工事期間;2020年7月21日(火)~31日(金)

受注の経緯

「もやい」の理事長であるO氏は八王子住まいづくり市民塾の会員でもあり、また「もやい」は高齢者等の移動困難者のための移動サービスを行っている福祉団体であるため工事を受注することになりました。

工事内容

既存の書架(本棚)は既成品の木製カラーボックスを積み重ねたものであったため荷重が全て下の箱に掛かり、さらに建物本体の老朽化に伴う不同沈下により偏荷重となってかなりの損傷が見られました。
 また、この書架は背面が外壁を兼ねており、解体すると風雨が直接室内に吹き込むことが懸念されました。折から季節は梅雨のさなかであり、そのためにも作業の効率化が大きな課題でした。
関連工事として、腐食した土台や床板の補修、ドアの補修、明り採り窓の新設が派生しましたが、それらも併せて実施しました。

工事の様子

1.解体後、鉄骨柱に穴あけしている写真
2.完成後室内写真
3.完成後の写真
4.屋外写真
5.屋外写真(屋根)
6.屋外写真(外壁)
7.壁のコーキング
8.室内床の補修
9.棚板割り付け断面図
10.外装パネル立面図・縦断面図

工夫したこと

・既存の書架に比較して高さはやや低くなったものの幅は1.5倍になり棚板で区切ったため収納量は大きく増加しました。高さが低くなったことは天井との高さに余裕が生まれ、明かり採り窓も新設出来ました。

・隣地境界線との有効離隔寸法が約4、50センチしかないため、屋根及び書架背面の作業が困難になることが予測されました。そこで、外壁はあらかじめ仕上げ材を取り付けてパネル化したものを組み立てるという所謂「壁構造」を採用しました。また、屋根についても、片流れ屋根をパーツ化しておき軸組の上に載せる方法としました。

工事を振り返って

梅雨の期間であったため、工期が伸びることはある程度予測していたものの、今年の長梅雨には悩まされました。屋外での材料加工作業が殆どできず、依頼主のご協力で屋根付きテラスと1部屋を加工場として空けていただいたことは助かりました。工事が終了した翌8月1日が関東地方の梅雨明けだったことはまさに皮肉な結果でした。